ボトックスはボツリヌスA型毒素を有効成分とする新しい薬で、筋肉に注射することによって神経筋伝達を阻害し、筋弛緩作用を持続的にもたらる働きをします。
ボトックス注射が始まる前は、眼瞼痙攣や片側顔面痙攣に対しての治療は、筋弛緩剤や抗コリン剤、抗不安剤の内服療法、筋肉や神経の部分切除、脳外科手術などが試みられてきましたが、不十分な効果に加えて、再発、顔面神経麻痺や聴力障害など合併症の問題点も多く指摘されてきたので、ボトックス注射による治療はより効果が実感できる治療法として注目を集めてきました。
ボツリヌス毒素は1977年に米国のScottが斜視に対して初めて臨床応用し、
その後眼瞼痙攣や片側顔面痙攣の治療にも用いられるようになりました。
日本ではボトックスは1996年に眼瞼痙攣の治療薬剤として、
2000年には片側顔面痙攣の治療薬剤として認められ、現在は講習と実技セミナーを受講した医師のみに使用が許されています。
